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フォーカシングとフェルトセンス

フォーカシングってご存知でしょうか?

カウンセリングの成否に関わる重要な実験があります。
1950年代のことだそうです。

カウンセリングで、クライアントが成果があった、或いは、なかったと
認めたセッションを分けたものは一体なんだったか?という実験です。

それによれば、セラピストの行為に有意な差はあまり見られず、
逆に、クライアントの方にははっきりとした特徴があったのでした。

成功したカウンセリングには、ある共通点がありました。
それは、クライアントの話し方でした。

その話し方とは、面談のある場面で、
声のトーンが落ちて、ゆっくりになり、歯切れが悪く、沈黙を伴う。
身体で感じている、漠然とした、言葉では表現しにくい、自分の内側で
感じているものに丁寧に触れようとしている。様子がうかがえる。

一方、うまくいかなかったカウンセリングでクライアントたちは、
ずっと言いよどむことなくすらすらと話していた。そうです。

治療効果があったとされたセッションで、クライアントたちがしていたのが、
フォーカシングと言われるものです。

そして、このクライアントたちがフォーカシングによりアクセスしようと
していたモノが、フェルトセンスと呼ばれているモノです。

これを発見した、ジェンドリンさんという人が名付けました。

諸富祥彦さんの言葉を借りれば、それは、
言語以前、イメージ以前、意味以前。だけれども、そこから何か大切な
メッセージや意味が生まれ出てきそう。な感じ。

身体感覚を伴って現れてくることが多く、身体の中心部、喉、胸、お腹、胃、
或いは他の部分にも、感じることがあります。

これは、筋肉痛や肩こりとは、ちょっと違う。
いや、そういう痛みであっても、気になる痛みであれば、それは
意味を含んだ身体感覚であり、すなわち、フェルトセンスかもしれない。

他の言い方なら、違和感とか、後味、しっくり感、などもフェルトセンス
と言える。

フェルトセンスは、生活や人生で意味のある何かと必ず関係がある。
それに気づくと、何か、関係がある。という手応えのようなものを
感じるはず。

そして、この感覚は流れ易い。捉えどころがなく、束の間の、微妙で、
描写しにくいもの。そして、これに注意を向けることがどんなに自分にとって
役に立つか知らないでいるために普段見逃してしまう。し、不要なモノとして、
無視してしまう。しかし、一旦捕まえ丁寧に言語化し、それがぴったりくると、
理屈では根拠がなくても、確信めいた感覚がある。

ジェンドリンさんは、自らも治療者として、この成否を分けるこの違いを
なんとか技法として教える方法を見つけたいと決心し、フォーカシングを
体系づけた。

フォーカシングは、人が生まれながらにして備えている能力。
人は、瞬間瞬間、自分が本当に感じていることを感じる能力を持っています。
しかし、育ってくる過程で、文化的背景の影響や、傷ついたり、疎外されたり
する経験を経て、自らの身体や感情への信頼を失くしていくことがあります。

しかし、本来備わっている能力なので、学習し直すことでその大切な能力を
取り戻すことができるのです。
思い出すと言ってもいいと思う。

カウンセリングとは、カウンセラーとクライアントの二人が創っていく
場であり時間ですが、クライアントが自分自身の深みへ触れていく体験なくして
カウンセリングで期待される効果はあり得ない。それをいかにナビゲートするのかが
カウンセラーの役目だと思い、私が心を砕くところです。

そして、この自分自身を感じるということを失っているために、クライアント
さんが今直面している状態になっていることが多いのも確かです。

それを取り戻すために、大変な努力をしなくても、そのとっかかりをつかむことが
比較的容易に出来るのがフォーカシングと思います。

人は日常的にそれを使って生きているからです。
フォーカシングなくしては何も前に進めないからです。

朝、今日何を着ていくか、お昼に何を食べたいか、知らず知らず自分と対話して
います。自分に、サウンディングしています。
それを、意識して、自分の便利なツールとして使えるようにするのが技法としての
フォーカシングなのです。

それこそ、今晩のおかずから、今後の人生まで、そこに聞くことができます。

私個人的な話しをすれば、いつもフェルトセンスに敏感でいたい。

丁寧に暮らしたい、という気持ちは、ここに理由があったと感じています。
そして、更にもっと、ゆっくりと丁寧に自分の柔らかい部分に触れて、メッセージを
聴き取っていきたいと思っています。
自分への傾聴です。

フォーカシングに向いている環境は、ゆっくり、丁寧、静か、少しじれったい。
向いてない環境は、ちゃかちゃか、せっかち、効率の世界。
これは、ちっちゃいモモが戦った時間泥棒の世界ですよね。
モモは、人がフォーカシングしながら、自分らしく生きる世界を時間泥棒の手から
取り戻したってことデスね。

フォーカシングのワークショップを、お友達のカウンセラーと一緒にに始めました。
まだ出来たてで、試行錯誤しながらご参加のみなさんと創っていこうと思っています。
(2011年11月の記事です)

ご興味ありましたら是非ご連絡ください。


参考書籍
「やさしいフォーカシング」アン・ワイザー・コーネル著 コスモスライブラリー
「フォーカシング入門マニュアル」アン・ワイザー・コーネル著 金剛出版
「ほんものの傾聴を学ぶ」諸富祥彦著 誠信書房


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by masumihug | 2012-11-14 04:44 | 個人セッション

わたしを知って、わたしを生きる。神奈川県藤沢市にて、心理セラピーを行っています。ホームページこちらです。 https://kiku-therapy.jimdo.com/


by masumihug